耐震・静岡固有

南海トラフ・東海地震 耐震リフォーム 静岡|静岡県民が今すぐ備えるべき対策完全ガイド

公開: 2026-05-27 / 監修: 1級建築士 / 出典: 静岡県・内閣府・国土交通省・地震調査研究推進本部 / 2026年5月時点

静岡県で南海トラフ地震の被害想定はどうなっていますか?

静岡県は駿河湾沿岸が南海トラフ震源域の最北端に位置し、内閣府の想定では最大震度7・最大津波高20m超の地点があります。政府の南海トラフ地震30年以内発生確率は「70〜80%」で、全国でも最も切迫した地震リスクを抱える県の一つです。

内閣府「南海トラフ地震の被害想定について(第二次報告)」によると、静岡県内では最大震度7の強い揺れが想定される市町村が複数あり、津波の浸水範囲は沿岸部(清水区・由比・大井川・御前崎・浜松市沿岸)で広大な範囲に及ぶと想定されています。静岡県は独自の「静岡県地震・津波対策アクションプログラム2023」を策定し、TOUKAI-0プロジェクトによる耐震化を全市町村で推進しています。

静岡県内の主な被害想定ポイント

  • 震度分布: 駿河湾沿岸・東部(沼津・三島・富士)・中部(静岡市)・西部(浜松市)の広範囲で震度6強〜7
  • 津波リスク: 沿岸部(清水・用宗・焼津・御前崎・浜松沿岸)で最大数mから最大20m超の波高を想定
  • 液状化: 沿岸平野部・旧河川沿い・埋立地で液状化リスクが高い
  • 山間部の土砂災害: 伊豆・天城・大井川上流域等で地震誘発型斜面崩壊リスク

出典: 内閣府「南海トラフ地震の被害想定について」・静岡県「静岡県地震・津波対策アクションプログラム2023」。2026年5月時点。

旧耐震基準住宅が危ない理由と現行基準との差

昭和56年5月以前着工の「旧耐震基準」木造住宅は、震度5強程度までの地震を想定して設計されており、震度6強〜7の南海トラフ巨大地震では倒壊リスクが著しく高い状態です。2016年熊本地震でも旧耐震住宅の倒壊率が高いことが実証されています。

現行の建築基準法(1981年新耐震・2000年補強)では「震度6強〜7に対して倒壊・崩壊しない」水準が求められます。旧耐震住宅はこの基準を満たしていない可能性が高く、耐震診断で評価し必要に応じて補強することが不可欠です。静岡県のTOUKAI-0プロジェクトは2001年から旧耐震住宅の耐震化を支援してきており、全国でも最も先進的な耐震化支援体制を持つ都道府県の一つです。

耐震基準の変遷と住宅への影響

時期基準の概要南海トラフへの耐性
1981年5月以前(旧耐震)震度5強で倒壊しないことが目標震度6強〜7で倒壊リスク高。診断・補強が急務
1981年6月〜2000年5月(新耐震・前期)震度6強〜7で崩壊しないことが目標接合金物・壁配置が不十分な場合あり。任意診断推奨
2000年6月以降(現行・接合金物規定等追加)接合金物・耐力壁配置・基礎形式を明確化現行基準以上。ただし劣化・増改築により評点低下の可能性

TOUKAI-0プロジェクトで無料診断を受ける手順

TOUKAI-0の耐震診断は居住地の市町村役場(建築指導課・住宅政策課)への申込から始まります。市町村が県登録の耐震診断士を派遣し、現地調査約2〜3時間で上部構造評点を判定。多くの市町村で診断費は無料〜数千円程度です。

  1. 市町村窓口へ事前確認: 対象要件(昭和56年5月以前着工・木造・2階建以下等)と受付期間・定員を確認
  2. 申請書類の提出: 建物の平面図・登記事項証明書(写)等を窓口に提出
  3. 耐震診断士の派遣: 市町村が県登録の診断士を選任・派遣
  4. 現地調査(約2〜3時間): 壁・床下・小屋裏・基礎を目視し、建物の耐震性を評点化
  5. 診断書の受領(2〜4週間後): 上部構造評点と補強箇所の提示
  6. 補強計画の検討: 評点1.0未満の場合、TOUKAI-0補強補助金を活用した補強計画を策定

出典: 静岡県くらし・環境部住まいづくり課「TOUKAI-0プロジェクト」公式ページ。2026年5月時点。

耐震補強工事の主な工法と費用(静岡の地盤・気候を踏まえて)

静岡県の耐震補強は「耐力壁の追加・面材化」「接合金物の追加」「基礎補強」「屋根の軽量化(瓦→金属屋根)」の組合せが基本です。沿岸部の液状化地盤や伊豆の急傾斜地では追加の基礎補強が必要なケースがあります。

工法概要・静岡での特徴費用相場(目安)
耐力壁の追加・面材化構造用合板・筋交いで壁倍率を上げる。湿度の高い静岡では防湿合板推奨¥30〜80万
接合金物の追加柱頭柱脚のホールダウン金物等を後施工。塩害地域では耐食仕様を選択¥20〜50万
基礎補強無筋基礎への増し打ち・炭素繊維シート補強。液状化対策は別途地盤改良が必要¥40〜150万
屋根の軽量化重量瓦→ガルバリウム鋼板等への葺き替え。重心が下がり揺れを低減。台風対策にも有効¥80〜180万
総合補強(評点1.0以上)上記の組合せで木造2階建を補強。TOUKAI-0補助金で実質負担を軽減¥150〜300万

※費用は標準的な木造2階建30坪規模の目安。実費は耐震診断結果・現地調査が必須。2026年5月時点の業界標準値。

液状化・津波リスクが高い沿岸部の追加対策

清水区・用宗・大井川・焼津・御前崎・浜松市沿岸など津波・液状化リスクが高い地域では、耐震補強だけでなく「避難確保」が最優先です。津波ハザードマップで自宅の浸水想定を確認し、高台・避難ビルへの逃げ道確保と家具固定を組み合わせることが有効です。

液状化リスクの高い埋立地・旧河川氾濫原では、地盤改良(小型鋼管杭・表層改良等)の検討が必要な場合があります。費用は範囲・工法によりますが¥50〜200万程度が目安です。静岡市・浜松市・焼津市・袋井市等では市独自の地盤情報マップを公開しており、自宅の液状化危険度を事前確認できます。なお、耐震補強が完了していれば揺れによる倒壊リスクは下がりますが、津波の浸水そのものは防げません。沿岸部では「耐震で建物を守り、津波からは逃げる」という二段構えの対策が原則です。

補助金の最大化:TOUKAI-0+国補助の併用パターン

旧耐震住宅の耐震補強と省エネ改修を同時施工する場合、TOUKAI-0耐震補助(静岡市・浜松市は令和8年度上限¥115万)と国の省エネ補助(先進的窓リノベ2026・みらいエコ住宅2026等)を組み合わせることで補助金総額を最大化できます。工事部位を切り分けることで重複申請を避けながら活用できます。

具体的な組合せ例として、「耐震補強(TOUKAI-0)+窓断熱(先進的窓リノベ2026・上限¥100万)+断熱材(みらいエコ住宅2026・最大¥100万)+給湯器(給湯省エネ2026)」を同時施工すれば、合計で¥200万超の補助が受けられる可能性があります(2026年5月時点・個別要確認)。制度の予算・要件は変動するため、必ず最新情報を確認のうえ登録業者と1級建築士が連携して申請設計を行ってください。詳細は住宅省エネ2026補助金完全ガイド(2026年度正値)もあわせてご参照ください。

住みながら耐震補強できる?工期・仮住まいの目安

耐力壁追加・接合金物・基礎補修程度であれば住みながら工事が可能なケースがほとんどで、工期は2〜4週間が目安です。屋根の軽量化(葺き替え)や大規模な内装撤去を伴う場合は仮住まい2〜4週間が必要になります。

静岡県で耐震補強の実績が豊富な工務店・建設業者であれば「居ながら施工」の工程管理を得意としています。施工中の騒音・粉塵については養生・作業時間帯の配慮で最小化できます。高齢者や小さなお子様がいる場合は、工事期間中の生活動線を施工前に業者と打ち合わせることを推奨します。詳しくは耐震リフォーム・TOUKAI-0プロジェクト解説記事TOUKAI-0補助金申請ガイドもご参照ください。

よくある質問(FAQ)

静岡県で南海トラフ地震はいつ起きますか?
政府の地震調査研究推進本部は、南海トラフ地震(マグニチュード8〜9クラス)の30年以内の発生確率を「70〜80%」と公表しています(2026年5月時点)。具体的な発生時期の予測は現在の科学では不可能ですが、静岡県は県内全域が南海トラフ地震の強い揺れの影響を受ける想定区域に含まれます。早急に備えることが最善の対策です。
TOUKAI-0の耐震診断は無料ですか? どこに申し込みますか?
静岡県のTOUKAI-0では昭和56年5月以前着工の木造住宅について、多くの市町村で診断費用が無料または極めて低額(自己負担数千円程度)で受けられます。申込は居住地の市町村役場(建築指導課・住宅政策課)です。市町村ごとに受付期間・定員が異なるため、早めに窓口へお問い合わせください。
昭和56年以降に建てた家は耐震診断は不要ですか?
昭和56年6月以降の新耐震基準建築でも、2000年6月以前の木造住宅は接合金物・耐力壁配置等の規定が現行基準より緩く、倒壊リスクが残る場合があります。TOUKAI-0の公的補助対象は旧耐震(昭和56年5月以前)ですが、2000年以前建築であれば任意の耐震診断を受けることを推奨します。
沿岸部(清水・由比・大井川など)での耐震リフォームで注意することは?
沿岸部では南海トラフ地震に伴う津波リスクが加わります。耐震補強で「倒壊を防ぎ安全に避難できる状態を維持する」ことが第一目標です。津波ハザードマップで自宅が浸水域かどうか確認し、浸水域内であれば垂直避難用の上階強化か、高台への避難ルート確保が最優先です。液状化リスクの高い埋立地・河川沿いでは基礎補強も並行して検討してください。
耐震補強工事は住みながらできますか?
部分補強(耐力壁追加・接合金物・基礎補修)であれば住みながら可能なケースが多く、工期は2〜6週間が目安です。屋根の軽量化(瓦→金属屋根)を同時施工する場合や全面改修を伴う場合は短期間の仮住まいが必要です。静岡県内の耐震診断士・1級建築士が現地調査のうえで仮住まいの要否を判断します。

南海トラフ対策・耐震リフォームの無料相談

静岡県登録の耐震診断士・1級建築士が在籍。TOUKAI-0補助金申請から、液状化対策・省エネ補助との組み合わせまで静岡県内全域で無料相談を承ります。

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最終更新: 2026-05-27
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