耐震・断熱

耐震リフォーム 静岡|TOUKAI-0プロジェクト・耐震診断と補強工事の進め方

公開: 2026-05-25 / 最終更新: 2026-05-29 / 監修: 1級建築士 / 出典: 静岡県・国土交通省・建築基準法 / 2026年5月時点・要確認

令和8年度更新: 静岡市・浜松市のTOUKAI-0耐震補強工事補助の上限は¥115万です(令和8年度)。

静岡県で耐震リフォームが急がれる理由は?

静岡県は南海トラフ巨大地震の想定震源域に最も近い県の一つで、政府の地震調査研究推進本部による南海トラフ地震の30年以内発生確率は高水準と公表されています。県内には旧耐震基準(昭和56年5月31日以前着工)の木造住宅が一定数残っており、これらは現行基準で求められる耐震性に達していない可能性が高い住宅群です。

静岡県が全国でも耐震対策に手厚い理由

  • 南海トラフ想定地域: 駿河湾沿岸を震源とする東海地震想定が長年議論され、静岡県は耐震対策の先進県として独自施策を継続
  • 旧耐震住宅の残存: 県内住宅ストックに占める旧耐震木造住宅の割合が依然として無視できない水準
  • TOUKAI-0プロジェクト: 全国に先駆けて2001年度から木造住宅の耐震診断・補強支援を県単独で実施
  • 市町村独自上乗せ: 静岡市・浜松市・沼津市等で県補助に加算する独自補助を実施

TOUKAI-0(東海ゼロ)プロジェクトとは?無料診断の対象条件

TOUKAI-0(とうかいゼロ)は静岡県が2001年度から実施している木造住宅耐震化推進プロジェクトの愛称で、「東海地震による倒壊家屋ゼロ」を目指す施策です。耐震診断・補強計画策定・補強工事の3段階を、各市町村と連携して補助しています。対象は昭和56年5月31日以前着工の木造住宅(在来軸組構法・伝統的構法等)です。

TOUKAI-0の主な対象条件

項目条件
建築年昭和56年5月31日以前に着工
構造木造(在来軸組構法・伝統的構法・枠組壁工法)
階数原則2階建以下(3階建は別制度で対応の場合あり)
用途専用住宅または併用住宅
所在地静岡県内の対象市町村に所在

※詳細条件・補助金額・自己負担は市町村ごとに異なります。最新情報は静岡県くらし・環境部住まいづくり課または各市町村の建築指導課・住宅政策課でご確認ください。

耐震診断の流れと「上部構造評点」の見方

TOUKAI-0の耐震診断は「一般診断法」(目視中心)と「精密診断法」(構造解析)があり、補助対象は主に一般診断法です。診断士(県登録)が現地調査を行い、建物の耐震性能を「上部構造評点」という0〜2.0+の数値で評価します。評点1.0未満は「倒壊する可能性がある」と判定され、補強工事が推奨されます。

上部構造評点と耐震性能の目安

評点判定必要対応
1.5以上倒壊しない補強不要
1.0以上1.5未満一応倒壊しない基本的に補強不要・任意で1.5以上を目指す
0.7以上1.0未満倒壊する可能性がある補強工事を推奨
0.7未満倒壊する可能性が高い優先的に補強工事

診断の流れ(標準ケース)

  1. 市町村の建築指導課または住宅政策課に申込
  2. 市町村が県登録の耐震診断士を派遣
  3. 現地調査(壁・床下・小屋裏・基礎の目視と図面確認・所要2〜3時間)
  4. 診断書作成(評点・補強の優先順位提示・2〜4週間)
  5. 診断結果に基づく補強計画の検討

耐震補強工事の主な工法と費用相場

耐震補強工事は「壁の補強(耐力壁の追加・面材化)」「接合金物の追加(柱頭柱脚・梁桁接合部)」「基礎の補強(無筋基礎の補修・増し打ち)」「屋根の軽量化(瓦→金属屋根)」の組合せで上部構造評点を1.0以上に引き上げます。費用は補強範囲により大きく変わり、TOUKAI-0補助金で実質負担を抑えられます。

工法概要費用相場(目安)
耐力壁の追加・面材化構造用合板・筋交追加で壁倍率を上げる¥30〜80万
接合金物の追加ホールダウン金物・羽子板ボルト等を後施工¥20〜50万
基礎補強無筋基礎の補修・増し打ち・抱き基礎¥40〜120万
屋根の軽量化瓦→金属屋根への葺き替え¥80〜180万
総合耐震補強(評点1.0以上)上記の組合せで標準的な木造住宅を補強¥150〜300万

※費用は標準的な木造2階建30坪規模での目安。劣化状況・基礎の状態・壁の構成により変動します。実費は耐震診断結果と現地調査が必須です。

TOUKAI-0補強補助金(静岡市・浜松市は¥115万・令和8年度)の申請手順

TOUKAI-0の補強工事補助金は、上部構造評点1.0未満の住宅を1.0以上に引き上げる工事が対象。令和8年度(2026年度)は静岡市・浜松市ともに補助上限¥115万。高齢者割増は市町村ごとに¥20万程度の上乗せがある場合と廃止した市町村があります。必ず工事着手前に申請し、交付決定を受けてから着工する流れです。

標準的な申請手順

  1. 市町村窓口で事前相談: 建築指導課・住宅政策課で対象要件と補助額を確認
  2. 耐震診断を受診: 上部構造評点を測定(別途TOUKAI-0診断補助あり)
  3. 補強計画の策定: 県登録の耐震診断士・建築士による補強プラン作成
  4. 補強工事補助金の申請: 申請書・補強計画書・見積書を市町村窓口へ提出
  5. 交付決定の通知後に着工: 交付決定前に着工すると補助対象外
  6. 工事完了報告: 完了検査・写真添付の実績報告書を提出
  7. 補助金交付: 報告内容の確認後、施主の口座に振込

※申請年度・予算枠・受付期間に制限があります。年度途中で予算上限に達して受付終了となる市町村もあるため、早期相談を推奨します。

耐震+断熱+リノベの一体施工で補助金最大化

旧耐震基準住宅の場合、耐震補強と同時に断熱改修・水回り更新・間取り変更を一体施工すると、足場や養生のスケールメリットで個別工事より総額を抑えられます。TOUKAI-0(静岡市¥115万)・先進的窓リノベ2026(¥100万)・みらいエコ住宅2026(¥40〜100万)・給湯省エネ2026を組み合わせれば補助金総額を最大化できます。

一体施工で活用できる補助金の組合せ例

工事内容活用可能性のある補助金
耐震補強TOUKAI-0補強工事補助(県+市町村)
窓の断熱化先進的窓リノベ2026事業(国・上限¥100万)
壁・床・天井断熱みらいエコ住宅2026事業(国・旧:子育てエコホーム)・県の住宅性能向上リフォーム支援
エコキュート等の給湯器給湯省エネ事業(国)
耐震+断熱+劣化対策の総合改修長期優良住宅化リフォーム推進事業(国)

※同一工事への重複申請は不可。工事部位・対象工事内容で制度を切り分ける必要があります。補助金併用設計は経験のある業者・建築士に相談を推奨します。

よくある質問(FAQ)

耐震診断は本当に無料ですか? 費用負担はゼロですか?
TOUKAI-0プロジェクトでは、対象となる昭和56年5月以前着工の木造住宅(2階建以下、専用住宅・併用住宅)について「プロが行うわが家の耐震診断」を県内全市町村で実施しています。多くの市町村で診断費用が無料または極めて低額(自己負担¥3,000程度)で受けられますが、自治体ごとに条件が異なるため、必ず居住地市町村の建築指導課または住宅政策課にお問い合わせください。
昭和56年6月以降の住宅は耐震診断不要ですか?
新耐震基準(昭和56年6月以降)は震度6強〜7程度の地震に対する倒壊・崩壊防止を目標としていますが、2000年6月の建築基準法改正前の木造住宅は接合金物・耐力壁配置等の規定が緩く、現行基準を満たさない場合があります。築20年以上であれば任意の耐震診断を推奨します。
上部構造評点1.0以上にすればどのくらい安全になりますか?
一般診断法による上部構造評点1.0は「一応倒壊しない」、1.5以上で「倒壊しない」とされる目安です(住宅・建築物の耐震診断及び耐震改修の促進を図るための基本的な方針による区分)。TOUKAI-0補助金は評点1.0以上に引き上げる工事が対象です。完全な安全保証ではないため、可能であれば1.5以上を目標にすると安心です。
マンションでも耐震リフォーム補助金は使えますか?
TOUKAI-0プロジェクトの対象は基本的に木造一戸建てです。マンションの耐震改修については、国の「住宅・建築物耐震改修事業」や市町村独自の共同住宅向け補助制度が別途あります。管理組合主導の共用部改修と専有部のリフォームで制度が分かれるため、お住まいの市町村窓口に確認してください。
耐震補強工事中は仮住まいが必要ですか?
部分補強(壁の補強・接合金物の追加・基礎の補強等)であれば住みながら可能なケースが多く、工期は2〜4週間が一般的です。屋根の軽量化(瓦→金属屋根への葺き替え)を伴う場合や、内装の大幅変更を同時施工する場合は短期間の仮住まい(2〜4週間)が必要となることがあります。

耐震診断・TOUKAI-0補助金活用の無料相談

静岡県登録の耐震診断士・1級建築士が在籍する業者をご紹介。TOUKAI-0補強工事補助金の申請から、耐震+断熱+リノベの一体施工までトータルサポートします。

050-6881-1319 受付時間 9:00〜18:00(年中無休) 無料見積もりフォーム
最終更新: 2026-05-29
電話で無料相談 フォームで相談